ページの本文へ

空調メンテナンスサービス
  1. ダイキンの空調メンテナンスサービス
  2. お役立ちコラム
  3. 学校での熱中症リスクを抑える空調設備の重要性とおすすめのメンテナンス方法を詳しく解説!

    学校での熱中症リスクを抑える空調設備の重要性とおすすめのメンテナンス方法を詳しく解説!

      近年、日本の夏は猛暑日が増加し、熱中症のリスクが高まっています。特に子どもたちが長時間過ごす学校では、熱中症対策が喫緊の課題となっています。本コラムでは、学校における熱中症の実態と、効果的な対策としての空調設備の適切なメンテナンスについて解説します。

      学校での熱中症対策には、空調設備の適切な使用が欠かせません。設備が故障すると熱中症のリスクが高まってしまいます。このリスクを避けるために、定期的なメンテナンスが重要です。ダイキンの「エアネットサービスシステム」は、定期点検に加えて、24時間365日お客様の空調設備を遠隔監視システムで見守っています。省エネ対策にもつながりますので、ぜひご検討ください。

      学校での熱中症発生状況

      近年、学校の管理下における熱中症は深刻な問題となっています。文部科学省によると、小学校・中学校・高等学校等を合わせると毎年約5,000件の熱中症が発生しており、2018年度には7,000件を超える事例が報告されました。学校種別では高等学校等が最も多く、次いで中学校、小学校の順となっています。

      学校の管理下における熱中症の発生状況※1

      ※1.特に注目すべきは、部活動が始まる中学生から急増し、高校1年生で最も発症率が高くなる傾向です。死亡事例も1975年から2019年までの間に報告されており、近年は年間0〜2名程度と減少傾向にあるものの、依然として警戒が必要です。

      令和元年度の学校種・学年・男女別の熱中症の発生状況※2

      ※2.

      学校の管理下における熱中症死亡事例の年次推移(1975 年~2019 年)※3

      ※3.発生状況を活動別にみると、屋外スポーツや厚手の衣類・防具を着用する屋内スポーツ、長時間にわたる学校行事などで多く発生しています。

      場合別・スポーツ種目別発生状況(1975 年~2017 年)※4

      ※4.このように、学校における熱中症は決して珍しい事例ではなく、特に運動強度の高い部活動や気温と湿度の条件が重なる環境下で多発しています。そのため部活が始まる中学・高校での予防対策が特に重要といえるでしょう。熱中症による死亡事例は減少傾向にあるものの、発生件数自体は依然として多く、適切な環境整備と予防策が求められています。

      ※1~4 引用学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き|文部科学省

      学校環境における熱中症発生リスクの要因

      学校環境には以下のような熱中症リスクを高める要因がいくつか存在します。

      建物構造が特殊

      学校建築は一般的な建物とは異なる特殊な構造を持っています。多くの学校は南向きに設計され、夏場は直射日光を受けやすく室温が上昇しやすい傾向があります。また多くの学校では鉄筋コンクリート造が主流であるため熱を蓄積しやすく、一度室温が上がると下がりにくいという特徴もあります。体育館や武道場などの特殊施設では、鉄筋コンクリート造に加えて天井が高いため空調効率が極めて悪く、熱がこもりやすい環境となっています。これらの構造的特徴が複合し、学校での熱中症リスクを高める要因となっています。

      高い人数密度

      教室内の人数密度の高さも熱中症リスクを高める重要な要因です。一般的な教室には30〜40人の生徒が集まり、体温による室温上昇が起こりやすい環境となっています。人間の体は各種活動によって熱を発し、特に体育の授業後などは体温が上昇した状態で教室に戻ることで、室温をさらに押し上げる効果があります。また、密集した環境では一人あたりの空気循環量が減少し、熱がこもりやすくなります。休み時間や放課後の活動でさらに運動量が増えると、教室内の室内環境は急速に悪化し、熱中症発症のリスクが高まります。

      熱中症発生リスクを抑える空調設備の重要性

      空調設備の適切な運用は学校における熱中症予防に非常に効果的です。一般的に室温が28℃を超えると熱中症リスクが高まるとされています。そのため教室内の温度を28℃以下に保つことで、熱中症発症リスクを大幅に低減できます。窓を開けることで室温を下げることも可能ですが、日中の気温が30℃以上になることが多くなった近年では、空調による機械的な温度管理が欠かせません。また、空調は温度だけでなく湿度も調節できるため、汗の蒸発を促進し体温調節を助ける効果もあります。このように学校で熱中症発生リスクを抑えるには空調設備が重要なのです。

      学習環境の改善

      熱中症発生リスクの低減のほかにも、適切な空調管理は学習環境の質を大きく向上させます。文部科学省の学校環境衛生基準によれば「室温は18℃~28℃であることが望ましい」としています。この基準室温から大きく逸脱することで集中力や思考能力が低下し始め、学習効率が悪化してしまいます。そのため空調設備により教室内を25〜28℃程度の快適な温度に保つことで、生徒の認知機能を最適な状態に維持し、学習効率を向上させることができるのです。実際に空調設備を設置し快適な環境づくりを整備したことで、学力・集中力向上につながったという事例も文部科学省から発表されています。
      さらに、快適な室温は生徒だけでなく教職員の健康管理にも寄与し、教育現場全体のパフォーマンス向上につながります。

      参考学校環境衛生基準|文部科学省
      参考空調設置による教育環境向上の効果例|文部科学省

      空調設備の効果的な利用方法

      熱中症発生リスクを低減する空調設備ですが、効果的に利用することでさらに熱中症発生リスクを抑えることができます。

      適切な温度・湿度の設定

      学校での空調設備の効果を最大化するには、適切な温度・湿度設定が重要です。夏季は室温28℃前後、湿度50〜60%を目安にすると良いでしょう。ただし、外気温が35℃を超える猛暑日には26〜27℃設定にするなど、状況に応じた柔軟な対応が必要です。また、授業開始の30分前には空調を稼働させておくことで、生徒が入室する時点で快適な環境を整えられます。
      一方で省エネ対策として休み時間や放課後の自動停止設定も効果的です。また窓を開けての自然換気と組み合わせるハイブリッド運用も検討しましょう。これにより省エネと熱中症予防の両立が可能になります。

      サーキュレーターの設置

      空調設備とあわせてサーキュレーターを設置することで、効果的な熱中症対策が実現できます。天井設置型の空調だけでは教室内に温度ムラが生じやすいですが、サーキュレーターを併用すれば冷気を教室全体に均一に循環させ、体感・室内温度を効果的に下げることができます。設置する際は、空調設備の真下に置き、風向きを上向きにすると良いでしょう。
      また、教室内が外よりも暑くなっている場合は、まずサーキュレーターを窓側に向けて暑い空気を外に逃がしてから空調を稼働させると、より効率的に室内温度を下げられます。この組み合わせにより、児童・生徒の学習環境を快適に保ちながら熱中症リスクを軽減できます。

      定期的なフィルター清掃

      空調設備のフィルター清掃は効率的な運用に欠かせません。フィルターに埃やほこりが蓄積すると、空気循環が阻害され冷却効率が著しく低下するだけでなく、電力消費量も増加します。学校環境では特に粉塵や繊維が多いため、一般家庭より頻繁な清掃が必要です。そのため2週間に1回程度の頻度でフィルター清掃を行うことが理想的です。夏季の使用頻度が高い時期はさらに頻度を上げることも検討してみましょう。
      清掃方法は各機種の取扱説明書に従い、水洗いが可能なタイプは完全に乾燥させてから装着します。担当者を決めて定期的な清掃スケジュールを組むことで、継続的なメンテナンス体制を構築しましょう。

      空調の清掃方法について詳しくは「業務用エアコンの掃除・洗浄クリーニング方法とは?手順やポイントをエアコンのプロがくわしく解説!」をご覧ください。

      室外機周辺の環境整備

      室外機もフィルター清掃同様に空調設備の効率的な運用に不可欠です。室外機の周辺が整備できていないと空気の流れが悪くなり、熱交換率が低下してしまいます。そのため室外機の周囲最低30cm以上のスペースを確保し、物を置かないようにしましょう。また、落ち葉や砂埃の堆積、雑草の繁茂を防ぎ、熱交換の妨げにならないよう清潔に保つことが重要です。
      ほかにも複数台の室外機が近接設置されている場合は、互いの排熱が影響し合わないよう配置にも注意が必要です。これらの環境整備で冷却効率が向上し、電気代の削減にもつながります。

      シーズン前のメンテナンスと点検

      空調を本格的に稼働するシーズン前に行うメンテナンスは、夏場の突然の故障を防ぐ重要な予防策です。具体的には5月中旬から下旬にかけて、全ての空調設備の試運転を行い、冷気の出具合、異音、振動、臭いなどの異常がないかをチェックします。同時に、リモコンの動作確認や室内機からの水漏れがないかも点検しましょう。特に長期間使用していない機器は内部に埃が蓄積している可能性が高いため、フィルター清掃だけでなく、ドレンホースの詰まりやファンの汚れも確認が必要です。これらの点検で異常が見つかった場合は、本格的な夏が来る前に修理することで、熱中症リスクの高い時期に空調が使用できない事態を避けることができます。
      シーズン前の試運転について詳しくは「エアコンの試運転はいつ・どうやればいい?エアコンのプロが詳しく解説します!」をご覧ください。
      エアコンのトラブルについて詳しくは「エアコンが冷えない暖まらない_エアコントラブルを解決するための取り組みを解説」「業務用エアコンが臭う場合の原因とは?解決策をエアコンのプロが解説!」をご覧ください。

      空調の清掃方法について詳しくは「業務用エアコンの掃除・洗浄クリーニング方法とは?手順やポイントをエアコンのプロがくわしく解説!」をご覧ください。

      専門業者への相談

      空調設備に不具合が生じた場合、適切な初期対応と専門業者への相談タイミングを知ることが重要です。冷房効率の低下、異音、水漏れなどの症状が現れたら、まずフィルター清掃や室外機周辺の点検など基本的な対処を行います。それでも改善しない場合は、無理に使用を続けず専門業者に相談しましょう。特に10年以上経過した機器や、頻繁に故障する設備は、修理よりも更新を検討したほうが長期的にはコスト効率が良い場合もあります。
      また専門業者との保守契約を結ぶことで、手間になりやすい定期点検の実施や緊急時の迅速な対応が可能になります。さらに空調機器の更新時期や省エネ性能の高い機種への入れ替えについても、専門家のアドバイスを受けることで適切な判断ができるでしょう。

      空調設備のメンテナンスなら
      ダイキンのエアネットサービスシステムがおすすめ!

      ダイキンでは、学校の空調管理をサポートする「エアネットサービスシステム」というサービスをご用意しております。このサービスでは、専門のサービスエンジニアが定期メンテナンスを実施することはもちろん、空調機を24時間365日クラウドで遠隔監視し、さまざまな空調管理業務をサポートします。

      エアネットサービスシステムの特徴

      エアネットサービスシステムの特徴としては以下の4つです。

      故障時の迅速対応

      万が一、空調機に異常が発生した場合でも、遠隔から復旧操作や応急運転設定、緊急出動を行うため、空調停止時間・熱中症リスクを最小限に抑えることができます。

      予防保全の実現

      故障予知」機能により、機器の異常を早期に検知できるため、突発的な故障リスクを軽減します。また夏の本格稼働前に「シーズン前遠隔点検」を実施することで、不具合を早期に発見できるため、シーズン中の故障による熱中症リスクを大幅に低減できます。

      法定点検のサポート

      フロン排出抑制法で義務付けられている定期点検をダイキンの有資格者であるサービスエンジニアが無料で実施します。さらに、3ヶ月ごとに必要な簡易点検も大幅に効率化できるため、ご担当者様の業務負担を大幅軽減し、本来の業務に集中できるでしょう。

      省エネ運用による光熱費削減

      省エネ大賞を受賞した「遠隔自動省エネ制御」では、AIが熱負荷を予測し、快適性を損なうことなく消費電力を最適化します。この機能により省エネを実現でき、コスト削減にも貢献します。
      このようにダイキンのエアネットサービスシステムは、ご担当者様の点検業務負担を軽減するだけでなく、突発的な故障リスクの低減や省エネによるコスト削減まで実現するサービスです。学校の空調設備の安定運用と効率化実現、熱中症リスクの低減のために、ぜひこの機会にご相談ください。
      詳しくはこちらよりお問い合わせください。

      熱中症リスクを抑えるためには
      計画的な空調設備のメンテナンスが不可欠

      近年、学校における熱中症発生件数は年間5,000件を超え、2018年度には7,000件以上に達するなど深刻な問題となっています。残念ながら死亡事故も報告されており、教育現場での熱中症対策は喫緊の課題です。この状況に対応するには、適切な空調設備の活用が最も効果的な予防策といえるでしょう。
      しかし、単に設備を導入するだけでは不十分です。定期的なフィルター清掃や室外機周辺の環境整備、シーズン前の点検など、計画的なメンテナンスを行うことで初めて空調設備は最大限の効果を発揮します。適切に管理された空調設備は、学校における熱中症リスクを大幅に低減し、児童・生徒の健康を守ることにも繋がります。
      ダイキンでは空調設備の定期的なメンテナンスを行う「エアネットサービスシステム」をご用意しております。また省エネ対策にもつながる「レトロフィットメンテナンスプラン」もあわせてご利用ください。ほかにも空調設備についてお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。

      サービスメニュー

      お客様のお悩みや要望・目的(用途)別に沿った
      メニューを選択して、
      該当するサービスをお選びください。

      お問い合わせ
      ページの先頭へ

      お役立ち資料
      配布中!

      カタログ
      ダウンロード