業務用空調機の管理運用 営業担当者インタビュー

お客様と二人三脚で
よりよい空調環境を作り上げ、
安定運用していくことを
日々心掛けています
ダイキン工業 東日本サービス部
江東サービスステーション
工藤 利輝さん
「業務用空調機の管理運用」といっても、「故障したら修理を依頼する」、「古くなったり、修理できないほど壊れたりしていたら更新する」以外の業務はあまり思い浮かばない……という方もいるかもしれません。
実は、業務用空調機には法定点検があります。さらに、稼働データを分析することで故障を予測してトラブルを回避したり、運用改善につなげたりという、一歩先を行く管理運用手段も登場しています。
こうした業務用空調機の管理運用について、実際にお客様へご提案をしている営業担当に詳しく聞きました。
いまだに「壊れてからなんとかする」が多い、
空調機の管理
工藤さんの業務内容について教えてください。
所属する江東サービスステーションの対象エリア、具体的には中央区、千代田区、墨田区、文京区、江東区で、法人様向けの空調メンテナンス、
つまり整備や保守に関する提案営業を担当しています。施設管理者様のお困りごとなど生の声を伺って、解決していく役目です。

施設管理者様のお困りごとは、どんな内容が多いのですか。
施設管理者様の業務のひとつに「設備計画」の立案があります。多数の設備をお持ちになっている施設ですと、それらの設備の優先度管理が非常に難しいとよく伺います。空調機の管理ですと、法律で定められている内容を踏まえながら、どこにどういった設備をセッティングすれば一番リスクを抑えられるか、どのように設備同士のランク付けをしたらいいのかといった、専門知識を要するところで悩まれる方が多いようです。
また、施設のオーナー様、管理者様、ユーザー様、それぞれのニーズや重視する点が違っていることで、大変気を使われると聞きます。
例えば、オーナー様は省エネでコストを下げたい、ユーザー様はトラブルで空調機が止まってしまうことを避けたい、もちろん管理者様も止まることは避けたいのですが、さらにその先といいますか、「もっと快適に過ごしていただくにはどうしたらいいか」まで考えていたりするのです。それぞれの
観点が違う中、そのすべてをくみ取ってオーナー様に施設管理に関する稟議を通すのは管理者様ですので、ご苦労も多いのではないでしょうか。
話がまとまらないうちに、
空調機のトラブルが起こってしまうようなこともあるのですか。
そうですね。空調機の設備計画を最初からきちんと立てられている施設は、大手管理会社が扱う場合でも決して多くない印象です。
トラブルが起こってしまって、やるしかない状況になってからやっとオーナー様が動く、いわゆる事後対応になってしまうケースもしばしばあるのではないでしょうか。
トラブルが起きるまでは、つい「事後対応でも構わない」と考えてしまいがちですが、事後対応は事前の対策よりも多くの人が動くことになり、余計にコストがかかるのが一般的です。空調機のプロと二人三脚で計画的に点検や修繕を進めていくことには、単に「トラブル発生を防ぐ」だけではなく、こうした「後手に回ったが故の損失」を防げるメリットもあるのです。
オーナー様への説得材料として
有力なものはどのようなポイントだと感じていますか。
「計画的な点検や修繕を行うと、実は省エネ性も高まる」ということでしょうか。適切なタイミングでの点検や修繕を行えず、
劣化した部品を使い続けている空調機は、能力も下がって電気代が余計にかかってしまいます。
ビルなどの施設にかかる電気代の約4割は空調機によるものだと言われていますから、省エネによるコスト削減効果は軽視できません。
実際、こういった事情をお伝えすることで、前向きに検討していただきやすくなるといったことはあります。
フロン排出抑制法による点検は
義務化されているのに……
業務用の空調機には法定点検があるそうですが、
これについて教えてください。
空調機において一般的に「法定点検」と呼ばれている点検は、
環境省が定めた「フロン排出抑制法」に基づいて義務化されている点検のことを指しています。
簡単に説明しますと、空調機はフロンガスといわれる冷媒を配管内に循環させて、熱い空気を冷たくしたり、逆に冷たい空気を温めたりする熱交換をしています。フロンは大気中に漏れ出すとオゾン層破壊、温暖化影響が明らかとなった物質ですから、空調機を定期的に点検して、フロンが漏れ出すことのないよう管理する義務が課せられているのです。
点検には大きく2種類あります。1つは四半期ごとに目視点検をする「簡易点検」。
もう1つは「定期点検」と呼ばれる、有資格者でなければ実施できない点検です。定期点検の間隔は空調機の能力によって分かれていまして、大きい能力の空調機の場合は1年に1回、一般的なビルなどで使用されている業務用空調機は基本的には3年に1回、有資格者による点検を実施し、結果なども台帳管理することが定められています。
自動車の法定点検のように厳しく運用され、
ほぼ全員が実施されているものなのですか。
実はそうでもないのです。フロン排出抑制法や、業務用空調機に課せられている点検のことをご存じない方もいらっしゃいます。
罰則が適用された事例は今のところかなり突出した悪質な場合に限られるので、報道などを通じて情報を得る機会もあまりないのではないでしょうか。
知ったとしても「有資格者のあてもないし、どうすればいいのか」と悩まれる方は多いかもしれません。
そういった方には、ぜひ私たちにご相談いただきたいです。私たちはお客様がどこまで自社で賄いたいか、どこからを弊社に任せたいか、
どういったことを疑問に感じていらっしゃるのか、それぞれのお客様ごとに柔軟にお応えしながらサポートしております。
きっとお役に立てるはずです。
お任せしたい方にも、自分でやりたい方にも
フィットするサービスをご提案
「よりよい運用のため、できる限りお任せしたい」というお客様に
おすすめのサービスはありますか。
「エアネットサービスシステム」です。24時間365日、空調機を遠隔監視する保守サービスです。シーズン前の遠隔点検、オンラインでの故障予知などで故障リスクを減らし、トラブルを未然に防ぎます。万が一トラブルがあった場合もすぐ弊社に情報が入りますので、まずは遠隔操作での復旧対応、そしてもし作業員が現地にお伺いするとなった場合も、素早く到着します。それだけに、医療施設や学校・教育施設、サーバールームをお持ちの企業様など、空調機のトラブルによる影響が大きいお客様には特におすすめです。
ちなみに、空調機の稼働状況は、人の出入りや内装など、ご使用環境によってかなり違いが出ます。
エアネットサービスシステムは、空調機の稼働時間や室外機・室内機の稼働データなども蓄積しますので、経験や勘だけではない、実際のデータを基にした運用改善のご提案ができるところも大きな特徴です。
もちろん、法定点検についてもプロとしてしっかりサポートしていますし、ご紹介したサービス内容の中から、必要なサービスだけをピックアップしてカスタマイズしていただくこともできますので、お客様によりフィットした形でご利用いただけます。
逆に「できるところは自分たちでやりたい」というお客様に
おすすめのサービスはありますか。
「アシスネットサービス」です。無線通信を利用して空調機の運転データを収集し、異常があった場合にメールでお知らせしています。他にも、簡易点検の時期をお知らせしたり、定期点検のサポートを行ったりしています。また、収集したデータを基に、空調機の保全計画策定もサポートしています。管理会社様が入らない中小規模の自社ビルや、小規模多拠点の施設など、トラブルのリスクが比較的低いと思われる環境におすすめのサービスです。大規模な工事が要らず、運用開始までがスピーディなのも特徴です。
例えば複数の施設をお持ちの保育園様のケースでは、もともと空調機について一元的に管理されておらず、点検もしっかり実施できていませんでした。アシスネットを導入したことで、Webサイトでアプリで空調機を一元管理できるようになり、担当者変更の際の引継ぎなどもスムーズになって非常に喜んでいただけました。
空調管理をどうすればいいかわからない時は、
ぜひ頼ってください
さまざまなお客様にフィットするサービスを提供できるのは、
工藤さんたちが親身になってお客様の話を聞き、提案をしていることも大きいのではないかと感じます。
この仕事をする上で、大事にしていることはどんなことですか。
ちょっと格好つけた言い方かもしれませんが、私たちは営業マンというよりも、空調機に関するアドバイザー、コンサルタントだと思って活動しています。単に「商談をして販売する」ということではなく、お客様とのコミュニケーションを深め、サービスを通じて得られたデータを活かして「二人三脚でよりよい空調環境を作り上げ、安定運用していく」ことを日々心掛けています。
仮に売上につながらなくても、お客様の課題解決につなげられればと。
何度も言うようですが、空調機は計画的な運用があらゆるメリットにつながります。
どう計画を立てていけばいいかわからないという時は、私たちをぜひ頼ってください。一見コストがかかる施策でも、
今やっておくことは「未来への投資」になって、トータルでは大きくプラスになる……といったケースは少なくありません。
長い目でサポートしますので、まずはお気軽にご相談いただければうれしいです。