空調機を長く快適に使い続けるためには

オフィスや店舗で快適に過ごすために、今や欠かせない空調機。もし故障してしまうと、機器の入れ替え ・ 修理に大きな費用がかかってしまうのはもちろん、人々の健康被害にも影響を与えてしまう可能性があります。この記事では、よくある故障の原因を解説しながら、実践可能な予防策をご紹介します。

- 日々の使用で空調機の故障率は高まっている
- 利用者側でも可能な故障予防・メンテナンス方法がある
- 予防保全を定期的に行うことで機器の寿命は長くなる
突然やってくる空調機の故障
建物の設備は日々の使用で消耗し、どうしても劣化が進んでしまいます。空調機も同じく、何年も使用していると、冷房・暖房の効きが悪くなる、異音やニオイが発生するなど、さまざまな機器トラブルに見舞われてしまうことも。ここでは代表的な故障を例に出し、その原因を紹介します。
空調機のよくある故障
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使用時に異臭がする
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室内機から異音がする
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冷房・暖房の効きが悪い
故障予防のために利用者ができるメンテナンス
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こまめなフィルター掃除
フィルターが汚れていると室内の空気をエアコン内部に十分に取り込めず、エアコンの能力が低下します。一見汚れていないように見えるフィルターにもホコリが付着していることがあるので、シーズン中は2週間に一度のお掃除をおすすめします。
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室外機周辺の掃除
室外機が周辺の空気をしっかり吸い込んで吹き出せるように、近くに物を置かずに風通しを良くしておきましょう。特に夏から秋の台風の時期は室外機の周辺や裏側に落ち葉やゴミなどが入り込んでいることがあります。空気の通りが悪いと、エアコンの効率が下がってしまいまうので、エアコンシーズンが始まる前に確認・掃除するようにしましょう。
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シーズン前の試運転
夏や冬などエアコンシーズンがやってくる前に、スイッチを入れてみることで事前に故障を見つけられることがあります。きちんと冷風・温風が出ているか、水漏れはしていないか、異音・異臭はしていないか、などを確認し、シーズン前に対応することで快適に夏場・冬場を過ごせます。
定期的な点検とメンテナンスで
機器の寿命は大きく延びる
空調機を長く快適に使い続けるためには、日々のお手入れが大切だと紹介してきました。そういった考え方を「予防保全」と言います。逆に故障したときだけ対処するという考え方は「事後保全」と言います。下記のグラフにもあるように、2つを比較すると「予防保全」をした場合は寿命が2倍近くにもなるというデータもあります。長く快適に使い続けるためには、自身でお手入れをすることはもちろん、プロの力も借りてメンテナンスを続けることが重要です。
故障率の比較グラフ

定期的なメンテナンスによるメリット
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ランニングコスト低減
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機器の長寿命化
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快適性の維持